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こども医療費助成拡大やサイクルツーリズム!令和5年度新規事業ピックアップ

3月定例会が終了し、令和5年度予算が可決承認されました。
既存事業も細かい変更がいろいろあったりするのですが、わかりやすい新規事業についてピックアップしてご紹介します。
 
 
■謎解きイベント開催
市内を周りつつ謎解きをすることで、市をよく知ってもらう(主に子ども向け)
 
■児童生徒向け日本語教室
学校の長期休暇期間に、日本語学習支援を行う
 
■重層的支援体制整備事業(の移行準備)
これまでの福祉の体制は、「高齢者」「障がい者」「虐待」「生活困窮」などのリスクごとの支援制度・組織体制でした。
この仕組みの課題として、いわゆる「8050問題」や「引きこもり」「ヤングケアラー」など既存制度の対象とならなかったり複合的な問題となったりしている、狭間のような課題に対して対応が難しいという問題がありました。
そこで、包括的な支援体制をつくることで、「すべての人を対象」としようとするものです。
これまでの福祉事業であった相談支援や地域づくりの支援に加え、就労支援や見守り等居住支援などの「参加支援」、相談を待つだけではなく訪問して繋がる「アウトリーチ等を通じた継続的支援」、支援関係者を調整する「多機関協働」といった機能が加わります。
 
■子ども医療費助成事業
これまで中学3年生までが対象であった「入院1日、通院1回あたり200円または無料」という医療費助成の対象を18歳の年度末まで拡大します。
 
■放課後児童クラブ支援
新たに奈良輪小学区の拡張、昭和小学区・蔵波小学区の新設を支援します。
 
■不妊治療費等助成
制度が改正されて不妊治療は保険適用となっていますが、それでもなお安価ではないため、一般不妊治療・特定不妊治療ともに2分の1・上限年間5万円の補助を行います。
 
■コワーキングスペース開設支援
テレワークや副業等、最近の働き方の変化に応じた場所を整備して起業拠点を創出するため、コワーキングスペースの開設を支援。
 
■サイクルツーリズム
横田駅周辺にもレンタサイクル拠点を設置。さらに貸し出しだけに終わらないよう、目的地になりそうな施設へサイクルラックの設置を支援するなどサイクルツーリズムを仕掛ける。
 
 
今回の予算委員会は例年以上に様々な質問が出され、多用なバックグラウンドや観点を持つ議会だからこその機能だな、と感じました。
私含め厳しい意見も少なからず出るのですが、コロナで止まっていた事業も本格的に再開できそうな中、期待が持てる予算でした。
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いわゆる金属スクラップヤード条例の成立

年を越してしまいましたが、12月定例会においていわゆる「金属スクラップヤード」について適切な運用がされるようルールを設ける条例が可決されました。
正式名称は「袖ケ浦市再生資源物の屋外保管に関する条例」です。

■そもそもの背景
近年アジア等の海外で金属スクラップの需要が高まったことから、一見してゴミ扱いの金属スクラップが輸出されるようになり、その保管場=金属スクラップヤードが市内にいくつかできています。
それ自体がただちに悪いことではないのですが、「ゴミ」ではないため従来のゴミ(廃棄物)保管場所に対する法規制の対象外となってしまい、騒音・悪臭・危険性があっても適用できるルールが無い状態でした。

■新たにルールを!
そこで、そうした金属スクラップヤード等に対して新たにルールを定めよう、というのが今回の条例制定の趣旨です。
ざっくりとした内容は下記の通り。
*対象…金属、木材、ガラス、コンクリートなど
*事業者の責任はもちろん、土地所有者も問題ない内容であることを確認する責任、市も安全及び環境保全に務める責任がある。
*許可制とし、設置の場合は市との事前協議、住民説明会が原則必須。
*各種安全面、環境面の基準設定。水質・地質の定期検査実施。
*住宅、学校などから保管場まで100m以上離すこと。
*市の立ち入り検査や、問題がある場合の勧告、命令、許可取り消しができる。
*既存のヤード(保管場)にも事前協議や立地基準など以外の項目は適用される。

私自身、地元地区の金属スクラップヤード業者との対応をしつつ、市に対し県と調整して条例制定をするよう促してきました(当初、県条例が制定された場合の重複を懸念していた時期がありました)が、千葉市での先行した条例があるとはいえ、まだ規制を設けている自治体がほとんど無い中で市として積極的に動いた結果だと思います。

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チョイソコがうら利用レポ

以前の記事でも紹介した新しい移動手段、「チョイソコがうら」。初めて使ってみたのでレポします!

まずは予約。今日は地図から目的地の長浦駅を選択しましたが、決まった行き先なら接頭の番号を入れると選択肢が出てくるので楽そうです。
予約完了。
30分前に通知がきました。
自宅から最寄りの乗り場へ。
時間ぴったりに車到着!
中はこんな感じ。基本は普通のノアですが、後部座席に行きやすいよう、入り口側1シート分が通路になってます。手すりもあり。
前払いで料金を払って出発!シートと手すり以外は、特別な改造してるわけではありません。

※写真は乗車券が私一人だけだったので、運転手さんに許可を得て撮影しています。

目的地に到着!乗り降りしやすいよう、ステップがついています。

いかがでしたでしょうか?スマホでの予約も楽で思った以上に使いやすいな、というのが個人的な感想でした。

長浦地区在住の方は、ぜひ試しに使ってみてください!

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子育て世代にお米!コロナ対策追加独自施策など補正予算

6月定例会の補正予算では、国の交付金を活用した追加のコロナ対策独自施策などが組まれました。
わかりやすい方から紹介します。

・学校給食費物価高騰分負担事業
・公立保育所副食費物価高騰分負担事業、市立保育所等への臨時支援金
このあたりはわかりやすいですね。物価高騰に伴って、給食等の量や質を落とさないように支援します。

・事業用車両燃料費支援事業
・公共交通原油等緩和対策事業
観光バスなどの保有事業者、路線バス、タクシーの燃料高騰に対する緩和策としての支援です。
金額としては正直に言って高騰分をカバーできるものではないのですが、予算制約上せめてもの支援といったところです。

・燃油、物価高騰に係る農業者支援事業
これも上と同じ趣旨の農業者版です。

・燃油、物価高騰に係る子育て世帯支援事業
名称は上と似ていますが、「子育て世帯に新米の袖ケ浦産コシヒカリを5kg配る」という事業です。
お金がかかる子育て世帯支援と、コロナで外食産業の低迷から影響を受ける市内米農家の支援も兼ねています。
9~11月で申込者に順次配布予定とのこと。

・飲食店応援グルメチケット事業
市内飲食店支援のため、プレミアム付グルメチケットを販売します。
4,000円で1,000円上乗せされるもので3,000セット販売、こちらも9月ごろを予定だそうです。

さらに、コロナ関連以外の補正予算を3つ紹介します。

・ふるさと納税(氣志團万博チケット)
以前から「ふるさと納税返礼品にできないのか?」という声は上がっていた氣志團万博チケット。
仕組み上難しかったのですが、チケット会社がふるさと納税に対応できる仕組みを作ったとのことから新たに返礼品に加わりました。
3,000枚分用意してあるため、最大で寄付額で1億4,400万円、支出(チケット代・発送費・事務手数料など)で約6,200万円となり、差引約8,000万円強の新たな収入となります。

・HPVワクチンキャッチアップ接種(償還払い)
子宮頸がんにかかる方は毎年1万人にものぼり、そのうち3千人が死亡しています。
20~30代に増えていますが、100%ではないもののワクチンで予防できるがんです。
漫画「コウノドリ」でも子宮頸がんのエピソードがありますので、ぜひ読んでみてください。
さて、そんなHPVワクチンも一時は安全性に疑問があるとの世論が起こり、積極的勧奨(行政から勧められる)がストップしていました。
しかし、改めて安全性には特段の懸念が認められないことが確認されたため、今年4月から積極的勧奨が再開しました。
この積極的勧奨がストップしていた間に受ける機会を失った女性を救済するため、「キャッチアップ接種」と言われる特例の無料接種制度もスタートしています。
袖ケ浦市では、さらに「この間に自費で接種した人にも接種費用の払い戻しをする」という制度をつくったのです。

・休日部活動の段階的な地域移行(試行的な取り組み)
教師の多忙化はニュースでも取り上げられるようになり、私も以前から議会で取り上げておりましたが、その原因の部活動です。
休日の部活動について、「教師ではなく地域の方が指導する」やり方への移行を国が示したことから、スポーツ庁委託事業として千葉県で4市町(柏、睦沢町、白子町と袖ケ浦市)が選ばれ、実験的に行うことになりました。
野球、サッカー、陸上、バレー、卓球、柔道の6種目でやることとなり、「実践研究」という位置づけで始まります。

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急遽の上程!成教橋の耐震工事トラブル

現在行われている成教橋の耐震補強工事でトラブルがあり、急遽契約変更の議案が上程されました。

◆成教橋ってどこ?
成教橋は奈良輪小学校近く、南袖に渡る橋です。

令和2年から耐震補強工事を行っていましたが、当初令和3年度で終わる予定が、護岸に想定以上のひび割れが見つかるなどして工期を延長しており、現在も工事中のところでした。

◆再び起きた想定外の事態
既に工期延長していたのですが、5月に再び想定外のトラブルが発生しました。
作業のために水を止める金属板を設置していたところ、一部に出所不明のコンクリート塊があり、板を入れられない事態に…

コンクリート塊を粉砕すれば工事を続けられますが、そのためには追加工事の契約が必要になります。
こうした場合、本来は
補正予算作成

議会で予算可決

業者と仮契約

議会で契約可決

本契約
という順序が必要です。このプロセスには、数週間を要します。
しかし、実は今回は非常に時間がない状況になっていました。

◆時間が無い!補助金が出なくなる!?
この工事、国の補助金が約1億円でるものでしたが、「1度延長しているので、今年度中に終わらせないと補助金が出ない」という条件が。
そうなれば市が1億円負担しなければなりません…

ところが、仮に議会最終日に契約の議案が可決されたとしても工事の完了予定は来年の3月27日。非常にギリギリです。
工事の金額は6月上旬にようやく把握できたため、上記の本来のプロセスをしているとそれにも間に合わず、完全に年度をまたいでしまいます。

そうした事態を避けるため、今回はイレギュラーではありますが、予算はひとまず他の工事分を使うこととして、補正予算を組まずにいきなり契約についての議案が上程されました。

やや細かい議会の話となってきますが、契約の議案だと委員会審議がされないため、本会議でいきなり審議となり、本来委員会で細かい審議をする段階を飛ばすことになります。
そのため当初はこの手法がどうなのか?正規のプロセス(補正予算→委員会審議)は踏めないのか?という声も議会内でありましたが、本会議での質問回数制限を特別に無くし、細かい事情を詳しく確認していくと致し方ないというものであったため、最終的には全会一致で可決となりました。

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ICT活用が目立つ?令和4年度新規事業!

現在の粕谷市長になってからは台風からの復興・復旧、コロナ禍と非常時対応に追われるタイミングでしたが、令和4年度予算においては独自色がある新規事業が見られました。

<新規事業の一部抜粋>

◆移動手段確保に、デマンド交通の実証運行(長浦地区)
30分前までの電話またはネット予約で最寄りゴミステーション等まで来てくれる「デマンド交通(予約型の交通システム)」の試験的導入が開始(順調にいけばエリア拡大を検討)。
長浦地区内移動は片道300円程度、市役所やゆりの里などエリアをまたぐ場合で片道500円程度で調整しており、高齢者だけでなく全ての世代が利用できる交通です。
あくまでも実証運行ですので、ぜひご利用いただきご意見やご要望をお寄せください!

◆電子図書館サービスの試行
インターネット上で一定期間図書の閲覧可能なサービス。図書館に行かずとも、スマホやタブレットで読むことができます。

◆オンライン診療の支援
かかりつけ医等にインターネットで簡単な診察を受ける環境整備の支援(医療機関への支援)。一般質問でも取り上げましたので、詳しくはそちらをご覧ください。↓
児童虐待対策の新体制や交通安全対策などー3月議会一般質問 – 袖ケ浦市議会議員 根本駿輔 http://nemoshun.com/?p=796

◆観光デジタルマップ
観光客がスマホ等から観光情報を調べやすい環境を整備。

◆自転車利活用推進事業
自転車を安心・安全に活用していくため、環境整備等の計画策定。サイクリング人口増もありますので、「安全」と「活用」の両面の視点が必要になってくるものと想定されます。

◆子ども家庭総合支援拠点の設置
子どもを虐待から守るため、市役所の組織体制を増強。私が昨年質問したものが具体化されました!職員を3人増強する体制となりました。詳しくはこちらをご覧ください。↓
保育、虐待対策、学校施設の安全~安心・安全な子育て、教育環境について(6月一般質問) – 袖ケ浦市議会議員 根本駿輔 http://nemoshun.com/?p=775

◆カーボンニュートラルに向けた調査開始
二酸化炭素など温室効果ガスの排出を実質的にゼロにすることに向け、まずは排出量などの基礎調査を実施。

◆市民後見人の育成体制整備
認知症や障がいなどにより判断能力が不十分な方の権利を守る「後見人」が足りない状況であることなどから、市民後見人の育成を進めます。

◆子ども食堂運営費の補助
市内で子ども食堂を運営する団体等に、運営費を補助します。新たなこども食堂の立ち上げもしやすいのでは、と思います。もしお考えの方がいらっしゃれば、ぜひご相談ください。

試行的な事業もいくつかあるため、効果や実施方法が適切かなど、注視していきます。
また、新規事業ではありませんが、袖ケ浦駅近くのアンダーパスから袖ケ浦海浜公園を結ぶ道路の橋(高須箕輪田線南袖延伸)についても年末までには完成予定です。予算審議では目標設定などに雑な部分が見られる点など指摘する部分もありましたが、全体としては着実に各事業を進めている状況です。

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児童虐待対策の新体制や交通安全対策などー3月議会一般質問

第二子が生まれ12月議会では育休期間とさせていただいたため一般質問を行いませんでしたが、今回の3月議会ではまた質問に立ちました。

3月議会では(正確には2月の開会時ですが)市長が新年度を迎えるにあたっての「施政方針」という、市としての基本的な方針などを述べる機会があります。
市の事業は細かいものまで相当なボリュームになりますが、施政方針を聞けば(読めば)市が新たに行おうとしていることや引き続き行おうとしていることなど、大まかに方向性をつかむことができます。
(リンク)施政方針 – 袖ケ浦市公式ホームページ

粕谷市政となってから台風からの復旧・復興とコロナ禍という、なかなか独自色を出しにくい状況だったのですが、今回はこの施政方針からだけでも独自色が伺える内容になってきたため、その内容について中長期的な視点からいくつか質問を行いました。
どれも「すぐに変えます・やります」と言える話ではないのでやや長い目でみた投げかけという感じですが、私なりに思うところを時間いっぱい盛り込みました。

【①不妊治療について】
4月から、国の制度変更で特定不妊治療(高額な不妊治療)についてはこれまでの助成金制度から保険制度へ組み込まれる変更があります。
これまでは県から30万円という助成金に上乗せする形で、市として15万円を助成していましたが、これが宙に浮くことになります。
来年度としてはひとまず昨年不妊治療を行った方に向けた助成の予算を確保しているだけで、それ以外は未定の状態であることがわかり、これを保険適用後でも負担が大きいケースや、一般不妊治療への助成に回してはどうか、という質問を行いました。
一般不妊治療は既に保険適用されているものもあり、特定不妊治療に比べれば安価なのですが、保険適用後も数千円~1万円程度が毎度かかるのではないかと思われます。
一回や二回ならたいした話ではないのですが、いつまでかかるかわからない中毎月発生し、しかも収入がまだ不十分な若い世代も受けることから、こうした部分への助成を行うことで気軽に治療を受けやすい環境を整え、早期に不妊治療に取り組めるようにすべきだと考えます。
若年層の収入が伸び悩む中、どうしても生物学・医学上早い段階で不妊治療に取りかかれたほうが妊娠確率が上がるということがありますので、若いうちから気軽にこうした治療にアクセスできるべきだと思うのです。

【②児童虐待対策の新体制】
これも昨年にも質問しているのですが、児童虐待対策として、児童相談所手前で切れ目のない支援をするための「子ども家庭総合支援拠点」という組織体制を整えることが国から設置目標とされていました。
当然ながら誰でもいいというものではなく専門的な資格や知識・経験が求められるため、昨年時には人員確保に難航している状況でしたが、無事設置目標の本年4月に間に合わせる形となりました。
これにより児童虐待等への早期対応や児童相談所などの関係機関との連携強化や、日頃の相談の中から支援が必要な家庭を見出して早期対応を図ることが期待されるとのことです。
質問としては、この組織体制や今後の体制維持方針について聞きました。
組織体制としてこれまで4名で運営していた子育て世代総合サポートセンターに新たに3名を配置する7名体制として子ども家庭総合支援拠点の機能を備えるということで、大幅強化と言えると思います。
今後この組織体制維持のために、適宜適切な採用や専門研修の受講や資格取得の機会を設けるなどする方針です。

【③オンライン診療の展望】
新たにオンライン診療の支援を行うという方針が出されましたので、その展望について質問しました。
ひとくちにオンライン診療といっても様々な形が想定され、例えば平成30年に総務省がまとめた調査研究では、シンプルにオンラインで診療を行うモデルのほか、看護師が患者宅に行ってオンライン診療を支援するモデルや、介護施設でオンライン診療を行うモデルなどが示されました。
今回の袖ケ浦市としての支援は率直に言って手探り状態なので、自治体がリードするというよりも、まずは医療機関主体で必要な設備導入の支援を行うという事業内容だそうです。
また、JCOMさんが昨年からケーブルテレビを利用したオンライン診療サービスを開始しており、袖ケ浦も対象ではあるものの医療機関がまだ登録されていない状況ですが、前向きに検討していただいている医療機関もあるようです。

【④交通安全対策】
昨年は八街での交通事故を受け、全国で通学路の緊急点検が実施されました。
平時でも例年点検は行われているのですが、通常以上に細かい点を拾う点検となり、箇所数だけで言うと22件→49件となったとのことでした。
ちなみに結果はこちらで見られます。
通学路緊急一斉点検の結果を公表します – 袖ケ浦市公式ホームページ 

生活道路では「ゾーン30」という制限速度30km区域を設ける場合があるのですが、より確実に速度規制を守らせるため、段差やポールなどの物理的な要素を組み合わせる「ゾーン30プラス」というものの設定が新たに国から示されました。
今のところ具体的に話が進んでいるような区域はありませんが、地域住民から車の速度について懸念の声が聞かれる区域もあり、市側からも積極的に選択肢として提示していってほしいと思います。
また、やはり八街での交通事故を受け、国から交通安全対策の大きな助成制度が予算で組まれました。
この活用方針を確認したところ、市道坂戸石塚台線の国道16号から市民会館までの区間、市道蔵波鎌倉街道線の蔵波台6丁目地先についてこの助成制度を使って対策を実施していく予定とのことでした。

【⑤プラスチックごみの対応】
この4月から、「プラスチック新法」と言われるプラスチック資源循環法が施行され、これまで自治体によっては回収されていた容器包装プラスチックに加え、その他のプラスチックごみも回収可能になってきます。
袖ケ浦市としては平成30年の審議会でプラスチックごみの回収をコスト面などから見送っていますが、次のような指摘をしました。
・袖ケ浦市の資源ゴミ率(どれだけ資源ゴミとして分別しているか)は県内でも比較的健闘しているほうで、上位はプラスチックごみ分別がある自治体が多く占めている。プラスチックごみ分別を設けることはごみ減量化につながる。
・無料→有料化は別として、ゴミ袋の値上げだけで単純に減量化につながるかはエビデンスに疑問。
・審議会でプラスチックごみ回収を見送りとした平成30年に環境省にプラスチック資源循環戦略小委員会が設置されており、そこから急激にプラスチックごみをめぐる社会の課題意識や法・制度が変化しており、もはや当時と同じ前提に立てる状況ではない。
・ごみ処理手数料の改定(ゴミ袋の値上げ)が検討されているが、プラスチックごみ分別を設けることで、減量できる手段をつくることが先決、または同時にすべきではないか。
・容器包装リサイクル法、プラスチック資源循環法と努力義務とはいえ、プラスチックごみに対して2週遅れの状態になってしまった。
昨年あたりから市も雑紙回収ボックスの設置や子供服リユース企画など努力はうかがえますが、そもそもの部分でいろいろと根拠や見通しに甘いところが見えるように感じます。
ゴミの話はまた別途記事にするかもしれません。

さて、大分長文になってしまいました。
一般質問なのでどうしても足りないと感じる部分や疑問に思うことが多い記事になってしまいましたが、冒頭にも書いたとおり色々と新しい実験的な事業も予定されていますので、次回の記事でご紹介したいと思います。

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長浦駅近くの廃ビル、ついに解体へ

長浦駅近くの廃ビルについては近年ずっと問題になっていました。
2019年の台風でも壊れたりと、周辺に実害も実際に出たことがあり、議会でも対応をすべきとの声が上がっていた案件です。

今年度予算で解体の行政代執行による解体(所有者に代わって行政が解体する)を行う予算が可決されていましたが、このたびついに解体工事に着工することになりました。
工期自体は10月26日から既に着工となっていますが、実際の解体作業は11月下旬からの見込みだそうです。

余談ですが、あくまでも所有者責任ですので、費用は一時的に市が負担するものの、最終的には所有者に請求、という形になります。

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コロナ対策独自補助追加など、補正予算

さて、9月定例会も終わりました。
◆国のコロナ交付金で中小企業と個人事業主の県補助に市独自で上乗せ
◆奈良輪小学校増築工事
◆第三子以降の(一部ケース)給食費無償化
といった補正予算が組まれました。
中小企業等への上乗せは、県補助に中小企業10万円、個人事業主5万円を上乗せするというもの。
既存制度に乗っかることで、スピーディな支給を狙ったそうです。
奈良輪小学校増築工事について特筆すべきは、もともと国の補助がつかない事業の予定だったものが、手法の工夫と国との調整によって、総事業費の4割ほど(約3億円!)が出ることになったという点。
少子高齢化で市の財政状況になかなか明るい見通しが立たない中、こうした努力は非常に重要になってきます。
第三子以降の一部ケースで給食費無償化というのは若干対象が分かりにくいのですが…
「3子(以上)とも市内小中学校に在籍していること」が無償化の条件になります。
例えば
×上の子が高校生になった
×3人のうち誰か一人は私立学校
ということになります。
高校生なんて余計に食費がかかるのに無償化対象から外れるの!?と言いたくなりますが、予算が限られる中、全くないよりは少しでも負担軽減したいという思案の末のようです。
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誰ひとり取り残さない災害時避難(一般質問)

「誰ひとり取り残さない災害時避難」。
9月定例会の一般質問はそのようなテーマで、障がいをお持ちの方やペットを飼われている方など、避難時に苦慮する方の対応を質問しました。

①災害時要援護者名簿の収集
災害時の避難に支援が必要な方の名簿については以前から集めているのですが、希望制であるため周知や手間などの問題もあり、質問の中でも改めてある程度の数で頭打ちに近い状態になってしまっていることが確認されました。
高齢者、障がい者などの方が逃げ遅れたり、必要な支援が行き届かない恐れがあり、行政も議会も悩ましい問題として認識していました。
同様の悩みは全国的にありましたが、最近では情報の扱いなど関連条例を定めた上で、基準を設けて「名簿登録を原則として、拒否した場合だけ名簿から除く」という「逆手上げ方式」と呼ばれるような集め方をする自治体もできました。
従来のやり方が行き詰っている以上、このような積極的な方法も必要ではないか、と提案しました。

②障がい者等が避難に迷う問題
災害時には障がい者等に対応するための避難所として、通常の避難所とは別に「福祉避難所」というものが設けられることになっています。
しかしながら、以前も一般質問で取り上げたのですが、「いったん通常の避難所に避難してから、必要と判断された場合に福祉避難所を開設」という流れになっているため、障がい者等の方にしてみれば非常に抵抗や不安のある流れになっています。
当事者の方からも、「通常の避難所には一時的にでもいけない」「避難していいのかわからない」といった声をいただいている問題です。
この問題は内閣府も課題としてとらえた結果、今年5月にガイドラインの改定を行い、「福祉避難所への直接避難」を期待する内容となり、これを踏まえて袖ケ浦市でもこの直接避難をすすめるべきと提案しました。

①②とも、検討して取り組み・調整を進めていくとの回答がありました。

③ペットの避難所対応
2019年の台風15号の際にも問題となったペットの避難所対応ですが、質問の中で「市民会館であれば市営球場のロッカールームを屋内ペット避難所として確保する」という回答がありました。
ようやく、正式な屋内ペット避難所が発表されたことになります。
(※地震など、天候に問題が無い場合は各避難所の軒先等で飼育しての避難になります)
ただ、避難所では体調を崩した方に別室を用意する必要などもあり、今のところ市民会館以外でペットの屋内避難スペースを用意することが難しい状況とのことでした。
球場のロッカールームだけですと1匹あたり2m×2mで見積もると15~20匹程度ということでキャパシティとして少ないのですが、洪水浸水区域や自宅に漏水がある等でなければ必ずしも避難所への避難が必要ということでもありませんので、自宅内や自家用車内の一時避難ということと合わせて、「どのような場合に避難所への避難が必要なのか、市として用意できるキャパシティも率直に示し、とるべき行動を予め市民に考えてもらう」ということも必要であると考え、市としても周知や避難想定を促すべきと提言しました。

 

(画像は2019年台風災害時のガウラTwitterより)