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コロナ禍での孤独・孤立化に対策を!ー3月議会一般質問

県知事選などもあり気がついたらブログを全然更新できていませんでした・・・反省。
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さて、3月議会での一般質問一つ目のテーマは「孤独・孤立対策」。

新型コロナの影響により人との接触が制限され、各種施設の利用制限や行事の中止という状況で、致し方ないとはいえ孤独・孤立化の悪影響が懸念されます。

昨年10月に筑波大学の松島みどり教授が行った調査によると、調査回答があった1歳未満の乳児の母親2,132人のうち、約24%に産後鬱の可能性があるということが判明したそうです。
通常の産後鬱の発症リスクは10%程度とされており、コロナ禍においてリスクが高まっているおそれがあるという結果です。
以前の一般質問でも産後鬱の問題を取り上げましたが、妊産婦の最も多い死因は自殺であるという厚生労働省の調査結果もあり、深刻な問題です。

高齢者についても、今年元旦の時事通信社の報道によると、同社が都道府県庁所在市と政令指定都市に調査を行った結果、要介護認定の区分変更申請や新規申請件数が2019年度実績と比べ、緊急事態宣言解除後に急激に増加したほか、9月、10月には前年同月比2割超の申請増があったとのことでした。

諸外国も含め、様々な研究の結果、孤独、孤立がもたらす身体、精神への影響として、死亡リスクが26%増、冠動脈疾患発症リスクが29%増、脳卒中リスク32%増、2型糖尿病発症の予測因子、認知症発症確率が1.64倍、鬱病発症リスク上昇につながるなど、影響の可能性が示され、そしてそれらは社会保障費の圧迫につながり、イギリスの試算では、同国年間約4.7兆円の損失につながっているという試算がされました。
イギリスでは、そうした背景から2018年に世界で初めて孤独担当大臣を任命し、様々な施策を展開しています。

日本政府でも、つい先月に孤独、孤立対策を担当する大臣を定めるとともに、孤独・孤立対策室を設けました。
感染症対策ももちろん重要ですが、孤独、孤立のよる悪影響も対策を打たねばならない状況であり、特に影響が懸念される層への対応として、一項目め、乳幼児の親に対する対応、二項目め、高齢者に対する対応について質問。

乳幼児の親向けとして入場制限をしながらこども館を開館しているほか、オンライン子育て相談窓口を開設しているとの答弁でしたが、実績を確認したところ昨年6月~10月は1件もなく、今年1月25日からの再開後に1件という状況でした。
経験したことのない状況下での急遽の施策ということで多少の失敗も仕方ないとは思いますが、やはりメールでの予約制としていることや、もうすこし緩い企画を入り口にするなどしないと利用しづらいのではないかな、と感じました。

高齢者向けとしては、要援護高齢者の実態把握のための訪問など各種相談や見守り事業等は、コロナ禍においても継続して実施している状況でした。
しかしながら、介護予防事業である袖ケ浦いきいき百歳体操の再開などについて「相談にのる」「要望があった場合には保健師が活動場所伺って感染症対策など指導助言する」とやや受動的な答弁でしたので、積極的な孤独・孤立対策の観点を持ってほしいと申し添えました。

また、高齢者に関しては比較的早期にワクチン接種が進むため、今後緊急事態宣言が再度発出されるような事態となっても、一律に活動を制限しなくてもよいのではないか、孤独・孤立化による弊害のほうが大きくなってしまうのではないか、という観点からの質問もしました。
市としては当然現時点では「慎重に検討する」というくらいの答弁しかできないわけですが、ぜひ柔軟に対応していっていただきたいと思います。

感染予防と孤独・孤立対策、この両立というのは非常に難しいところではありますが、両方とも人の命、市民の命を守る施策として重要なことです。

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