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水道事業のこれまでと今後の料金など見通し

■水道事業の統合から5年

かずさ4市での水道事業統合からもうすぐ5年。そもそも、なぜ統合する必要があったのか振り返ります。

統合前の袖ケ浦市の水道事業は、管路の高い水準での整備状況など一見良い状態でしたが、よく見ると「一般会計から赤字補填し続けている(1.5億円の補填)」「収益に対する企業債(借金)の比率が4市で最も高い(他3市が2~300%台に対して本市は500%オーバー)」という経営難状態でした。

さらに、4市共通の課題として「老朽管の更新」「節水意識の向上や節水型の器具(トイレや食洗機)等で水の使用量が減少=水道経営としてはマイナス」「職員確保、技術継承が不安」といった課題があり、4市統合によって国の補助金を受けつつ効率的な体制づくり(規模・施設面・組織面)を行うことにしたのです。

そうすることで、「将来的な料金改定は避けられないものの、単独で事業を続けるよりも値上げ幅を抑えられる」というメリットが事業統合にありました。

■今後の水道事業の見通し

5年前の統合時より、上記の通り経営上の課題から段階的な料金改定は避けられないものと想定されていました。それが、統合から6年目の時点(令和6年度)と11年目(令和11年度)のタイミングとなります。

今回、かずさ水道企業団では料金改定予定の時期にあたり様々な検討がされていますが、赤字状態となり繰越留保資金(貯めたお金)も目標値を下回り、令和10年ごろには底をつきる予測であることから、料金改定を行う方向で案が進められています。

具体的な改定幅のシミュレーションは、口径別に定められている料金を一緒くたにするざっくりした「平均改定率」で10%近く上げる見込みで、最も一般的な家庭の口径である20mm管での2ヶ月分の平均使用水量(35㎥)で7,441円→8,260円と平均改定率通りに上げれば約820円の改定見通しが立てられていますが、一時的に市から補助金を出して、約730円(2ヶ月分)に抑えられるようにするイメージの案も出ています。(※最終的には口径別で料金設定が異なるので、口径ごとに何%上がる案かは今後示されます。また、あくまでも平均的な使用量での計算シミュレーションであるため、実際には各家庭の使用量で異なります。)

値上げ改定そのものは元々の状況と計画+現在の物価状況からある程度は致し方ないものとは思いますが、私は水道企業団議会において「最新技術を用いた業務の効率化(例えば、衛星を用いた漏水調査など先進事例で実績が出つつあるものもあります)」や「(将来的に)技術継承などコアな部分以外の人員圧縮」など経営の効率化を求めており、こうした提案やチェックが将来的な値上げ幅抑制につながるため、今後も行っていきます。

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誰ひとり取り残さない災害時避難(一般質問)

「誰ひとり取り残さない災害時避難」。
9月定例会の一般質問はそのようなテーマで、障がいをお持ちの方やペットを飼われている方など、避難時に苦慮する方の対応を質問しました。

①災害時要援護者名簿の収集
災害時の避難に支援が必要な方の名簿については以前から集めているのですが、希望制であるため周知や手間などの問題もあり、質問の中でも改めてある程度の数で頭打ちに近い状態になってしまっていることが確認されました。
高齢者、障がい者などの方が逃げ遅れたり、必要な支援が行き届かない恐れがあり、行政も議会も悩ましい問題として認識していました。
同様の悩みは全国的にありましたが、最近では情報の扱いなど関連条例を定めた上で、基準を設けて「名簿登録を原則として、拒否した場合だけ名簿から除く」という「逆手上げ方式」と呼ばれるような集め方をする自治体もできました。
従来のやり方が行き詰っている以上、このような積極的な方法も必要ではないか、と提案しました。

②障がい者等が避難に迷う問題
災害時には障がい者等に対応するための避難所として、通常の避難所とは別に「福祉避難所」というものが設けられることになっています。
しかしながら、以前も一般質問で取り上げたのですが、「いったん通常の避難所に避難してから、必要と判断された場合に福祉避難所を開設」という流れになっているため、障がい者等の方にしてみれば非常に抵抗や不安のある流れになっています。
当事者の方からも、「通常の避難所には一時的にでもいけない」「避難していいのかわからない」といった声をいただいている問題です。
この問題は内閣府も課題としてとらえた結果、今年5月にガイドラインの改定を行い、「福祉避難所への直接避難」を期待する内容となり、これを踏まえて袖ケ浦市でもこの直接避難をすすめるべきと提案しました。

①②とも、検討して取り組み・調整を進めていくとの回答がありました。

③ペットの避難所対応
2019年の台風15号の際にも問題となったペットの避難所対応ですが、質問の中で「市民会館であれば市営球場のロッカールームを屋内ペット避難所として確保する」という回答がありました。
ようやく、正式な屋内ペット避難所が発表されたことになります。
(※地震など、天候に問題が無い場合は各避難所の軒先等で飼育しての避難になります)
ただ、避難所では体調を崩した方に別室を用意する必要などもあり、今のところ市民会館以外でペットの屋内避難スペースを用意することが難しい状況とのことでした。
球場のロッカールームだけですと1匹あたり2m×2mで見積もると15~20匹程度ということでキャパシティとして少ないのですが、洪水浸水区域や自宅に漏水がある等でなければ必ずしも避難所への避難が必要ということでもありませんので、自宅内や自家用車内の一時避難ということと合わせて、「どのような場合に避難所への避難が必要なのか、市として用意できるキャパシティも率直に示し、とるべき行動を予め市民に考えてもらう」ということも必要であると考え、市としても周知や避難想定を促すべきと提言しました。

 

(画像は2019年台風災害時のガウラTwitterより)

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新しい議会の構成が決まりました!

今日は議長や各委員会を決める臨時会でした。

まず、人が入れ替わったので会派の構成が大きく変わっています。

私は、画像の通り最大会派の一員となりました。

さて、本日の一番大きな役職決めである議長については佐藤麗子議員、副議長は在原直樹議員となりました。
ちなみに、2代連続の女性議長となります。
袖ケ浦市議会は本当にそのあたりはフラットです。

各常任委員会も決まり、私は総務企画常任委員会の副委員長となりました。
各委員会の正副委員長は以下の通りです。

【総務企画常任委員会】
委員長:笹生猛 議員
副委員長:根本駿輔

【文教福祉常任委員会】
委員長:山下信司 議員
副委員長:木村淑子 議員

【建設経済常任委員会】
委員長:村田稔 議員
副委員長:伊藤聡 議員

【議会運営委員会】
委員長:小国勇 議員
副委員長:山口進 議員

【議会広報特別委員会】
委員長:砺波久子 議員
副委員長:山口進 議員
※私も一委員として入っています。

体制も決まり、これで新たな市議会も本格的に始動していきます!

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皆様への感謝

多くのご支援を頂き、おかげさまで無事再選することができました。

選挙後半は悪天候に苦しまされましたが、応援の声を頂いたことで乗り切ることができました。

本当に感謝の念でいっぱいです。

これからも一層市民の皆様の声を受け止め、暮らしを改善し、皆様と一緒に未来ある袖ケ浦を目指して参ります。

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共同親権についての陳情

今週は各常任委員会での議案審議と、決算の委員会審査の1日目が行われました。

私が所属する文教福祉常任委員会で特に多くの時間が割かれたのは、離婚後の共同親権及び共同養育の法整備に関する(国への)意見書提出を求める陳情について、です。
共同親権/単独親権の議論は非常に難しい問題であるため、今回は委員会前に会派の議員と共に弁護士のところへヒアリングも行った上で委員会に臨みました。

共同親権を含めた今後の家族に関わる法的な問題については、現在法務省・厚労省・最高裁の担当者や弁護士・大学教授の方などからなる「家族法研究会」で議論されているところですが、陳情の趣旨は(共同親権をベースとした考え方で)更なる議論を求めるもの。

確かに、共同親権/単独親権をめぐる議論として、
*一方の親が無断で子どもを連れて出ていき、会えなくなる。
*虚偽でもDVを訴えられると、連絡をとることができなくなる。
*海外では共同親権を導入しているところが多く、国を超えてトラブルとなることがある。EUからも指摘の決議がされている。
といった今回の陳情でも主張されている点は、共同親権を求める立場の方からよく指摘されている点です。

実際に弁護士に確認した中でも、状況からDVが実際にあった蓋然性が低いと思われるケースでも、行政から弁護士に対してでも全く情報が開示されず、(仮に弁護士を介してだとしても)話し合いの余地が無くなってしまっているといったケースも聞きました。

また、今回の陳情の中でも紹介されていましたが、国連子どもの権利委員会からも、「子どもの最善の利益となるときは、共同親権を認めるような法体制を整備すること」という旨の勧告が出されています。

こうした中、今回の陳情では具体的要望として
*同意なき子どもの連れ去りを行った場合に、速やかに子どもを元の場所に戻し、養育について話し合うこと。応じない場合は、連れ去られた側の親に暫定監護権を与えること。
*主たる養育親の決定をフレンドリーペアレント(他方の親により多くの頻度で子を会わせる親)ルールによるものとすること。
*養育費の取り決めに合わせ、年間100日以上の面会・養育を義務化すること。
*DVの受理について警察の捜査を義務付け証拠主義とすること。ねつ造DVについての認定・罰則を強化すること。
といった内容が挙げられていました。

しかしながら、そもそも海外での共同親権制度はその前提として、離婚等に裁判所等が関与する仕組みがあり、当事者の協議で離婚が成立する日本とは異なります。また、親権をはじめとした家庭内のトラブルに対して行政等が積極的に関与する仕組みになっている点も異なります。
表面的な部分だけの導入を行えば、家庭に積極的に介入を行わない日本の制度の司法・行政制度の中で深刻なトラブルが起こりうる、また子どもの環境が不安定になる蓋然性は高くなります。

具体的要望事項としても、非監護親に適切なプロセスなく監護権を与えることは、やはり子どもの環境を非常に不安定にさせるものです。
フレンドリーペアレントルールについては既に裁判所の判断の中で一部取り入れられている考え方であり、それも含めた総合的な判断によっています。同ルールも考え方の一つではありますが、単独親権にせよ共同親権にせよ、養育親に係る決定は子どもの最善の利益を考えた、総合的な判断によるべきです。
面会交流の義務化については、年間100日以上という日数は現状に比して非常にハードルが高く、現実的にも監護親と子どもに大きな負荷となりかねず、仕事や生活への影響も大きくなるため、これもやはり義務化とするほど一般化して「子どもの最善の利益」となるとは考えられません。

先に挙げた国連子どもの権利委員会の勧告についても、あくまでも、「子どもの最善となるときは」共同親権を認めるべきというもので、単に共同親権とすべきというものではありません。

現在、家族法研究会においては、共同親権・単独親権それぞれの課題を踏まえながら、「子どもの最善の利益となる制度はなにか」ということで法体系の見直しが、様々な論点を踏まえて慎重に検討されているところです。

共同親権については、表面的なものではなく、様々な条件を踏まえ、トラブルが起こりにくく、何よりも「子どもの最善の利益」となる制度としての検討が必要であり、本陳情を採択することに反対しました。

上記の旨を委員会で討論として述べ、全員(委員長を除いて5名)採択に反対という結果となりました。
(本会議で改めて採決があります)

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祖父が他界しました

母方の祖父が他界し、本日無事葬儀が終わりました。
国鉄時代に千葉駅長も務めた祖父ですが、固い人というイメージはなく、会うといつも冗談ばかり言っている気さくな人でした。
向こうで、好きだった日本酒を毎日飲むのだと思います。

また、もともと年賀状は公職選挙法の決まりで議員は市内には自筆の答礼以外出すことができませんが、来年はもし頂けるのであれば寒中見舞いにしていただければ幸いです。(年賀状として頂いても、寒中見舞いでの返信となりますのでご承知おきください。)

※親族のみでの葬儀とさせていただきましたので、弔問および香典はご辞退申し上げます。

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市長選に寄せて

いつも政策などについては、冷静な議論ができるように、私の考えを示しつつもなるべく偏りすぎないように書いているため、市長選についても中立っぽいことを書こうかとも思ったのですが…止めました。

それだけ、粕谷ともひろ候補が市長として最も適任だと考えています。

私が当選した3年前から、同じ会派として粕谷候補とはずっと一緒に活動してきました。

人柄的なことは本人はからはなかなか話しにくいと思いますが、非常に真面目な方です。

どうしたら市民が暮らしやすくなるか、どうしたら企業の発展できる環境がつくれるか、あるいは市政の実務を担う職員のことなど、様々なことに考えを巡らせ、決して自己のことを優先に考えることはありませんでした。

台風災害の際にも、政治活動どころではない!と一時活動を中止し、ボランティア等で災害の現場で復旧に尽力していました。

真面目である一方で、新しいことに積極的に取り組んでいくべき、というチャレンジ精神にも溢れています。

急激に変化する社会に対応していくためには、「守る」だけでは地域や自治体は衰退していく一方です。

新しい制度、事例、技術などに進んで取り組んでいかなければ、これからの困難な時代に立ち向かうことができません。

粕谷候補にこれからの袖ケ浦を担ってもらいたい、心よりそう思います。

粕谷ともひろウェブサイトhttp://kasuyatomohiro.com/

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2日だけの8月議会&自動運転視察

先日ブログに書いた広域廃棄物処理施設の件のために開かれた8月議会は、2日目の今日可決して終わりました。

その後は若手市議会議員の会研修会で前橋まで大移動!

群馬大学で自動運転について視察させていただきました。

バスを自動運転に改造しても1,000万円くらいということで、人件費に比べればかなり現実的に収まっていました。

シャトルバス運行は実証実験も進んでおり、袖ケ浦駅~袖ケ浦BTへの活用も、できるのではないかな、と思いました。

(道の細い集落を走らせるようなものについては、もう少し検証が必要かな、という印象です。)

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年金2,000万円問題

先日の参議院議員選挙でも、年金2,000万円問題をとりあげる話が聞かれました。

マスコミや各党の取り上げ方もいろいろとありますが、「年金だけでは2,000万円も不足するなんて!」という取り上げ方はいかがなものかな、と思います。

そもそも年金はゆとりある老後を送るために十分な資金を確保するもの、では以前から無かったはずです。

最初の写真は某証券会社のパンフレットにあった記事ですが、そこでは「老後は年金以外に3,000万円必要」とあります。(昨年データに基づいて作成されたもの)

一連の騒動の中で「どうなのかな」、と思う対応はありましたが、2,000万円不足するとした報告自体は、明確な金額を示したということ以外は目新しいものではないはずです。

そうした本質を外した話ではなく、定年制度、高齢者の働き方、セーフティーネットのあり方、資産形成の方法、など建設的な議論を望みます。

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保育園さらに増設

昨日まで2日間、一般質問でした。
今回の議会(6月定例会)での議案で注目ポイントとしては、袖ケ浦駅海側地区に新たな民間保育園ができる(ことへの補助予算)ということ。定員60名で、既に決まっている小規模保育施設×2施設と合わせて、98名分が今年度中に増設されることになります。