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道の駅・保田小学校

ちょっと前にテレビでも話題になっていたので、鋸南町の新しい道の駅・保田小学校に行ってきました。名前の通り廃校となった小学校をリノベーションした道の駅で、とてもお洒落!温泉や簡易宿泊施設、子供用のプレイルーム、カフェもあり、滞在型と銘打つだけあって、土産屋に留まらない良い施設でした。
ただし、総事業費約12億円というのが気になります。もともと廃校を利用することでコストを抑えるという意義があったはずなのですが、普通の道の駅よりもコストがかかっています。(一般的な道の駅は10億円も行きません。建築費が高騰しているのは百も承知ですが)
実際建物を見るとわかるのですが、もともとのベランダ部分の先に増築したり、体育館がもはや別物レベルでリノベーションしていたりと、かなり気合が入っています。しかも体育館を生鮮品を扱う産直市場としているので、空調コストがものすごいのでは…
国の補助金も入っているとはいえ、これ、ペイできるんでしょうか?くしくも先日、山本幸三地方創生大臣が「地方創生とは地方の平均所得を上げること」との定義付けをし、まちづくり界隈(?)では「ようやく当然のことを言う人が出てきたか」と言われていますが、この道の駅が生み出す利益+周辺地域の所得向上が事業費に見合わなければ、最終的に割を食うのは将来世代です。
しかもハコモノは最初の事業費だけでなく、維持修繕コストも生じます。「交流人口が○人増えた」というような指標は通過点にすぎません。保田小学校が事業費に見合うだけの効果を出すことを祈ります。
まあ、普通に寄る分にはとても良い施設ですよ!個人的には千葉県南部の道の駅で一番好きです。IC降りてすぐなので旅行の際にはぜひ!
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袖ケ浦市の課題:公共施設等の維持コスト

袖ケ浦市の財政は、今のところ相対的にはかなりいい方です。(東洋経済・都市データパックの財政健全度ランキングでも790自治体中45位。)
ただし、これはあくまでも「今のところ」かつ「相対的に」、という条件付きです。
全国的な課題ではありますが、経済としても継続的な右肩上がりを当てにできず、生産年齢人口(15~64歳の、一般に税収入源となる層)は減少していく中にあたっては、全く油断できません。というか、既に今ある公共施設等(※1)をこれから先にかけて維持更新していくお金も足りないことが分かっています。

写真の説明はありません。

図1(※2)は袖ケ浦市の市税収入の推移ですが、近年はほぼ横ばいなものの、ピークの平成9年から比べると約2割、額にして約33億円の収入減となっています。また、今のところダイレクトには響いていませんが、全国的な傾向通り生産年齢人口も減少傾向であることから、収入の基盤は弱くなっていると言えるでしょう。では、これから先の支出はどうなるのか…

写真の説明はありません。

図2(※3)が向こう40年の公共施設等維持更新コストの推計ですが、40年間で約2,100億円、1年あたり約53億円が必要になるとの計算が出ています。この数年の実績としてはだいたい年間38億円の支出でしたので、約1.4倍の支出増になってしまうわけです。

放っておけば、今の若い世代~青年が高齢にさしかかる頃、あるいは小さな子供たちが大人になった頃、立ち行かない状況になりかねないのです。未来のことを考えるならば、メリハリのある施設整備の選択、効率的な維持管理、収入増となる施設の活用など、いろいろと検討しなければなりません。

※1…市民文化系施設や福祉施設・学校等をはじめ、道路、上下水道、公園、河川などを含む。
※2…千葉県年齢別・町丁字別人口調査および袖ケ浦市公共施設等総合管理計画より作成。
※3…袖ケ浦市公共施設等総合管理計画より抜粋。

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Teach For Japan

先日、認定NPO法人「Teach For Japan(以下TFJ)」の皆さん(+他業種)と交流の機会があり、熱い思いを聞くことができました。TFJは「教室から社会を変える」をミッションとして、独自に採用した教師を2年間公立の学校に派遣する事業を行っています。「社会・経済的格差を解消する」「多様な人材を教育現場に送る」「教育そのものの質を変えていく」という取り組みに向け、各自治体と連携して2013年から第1期生を派遣しているそうです。教育格差の再生産が顕在化している今、とても社会的意義のある事業かと思いますが、何より携わっている方一人一人のモチベーションが非常に高く、このような先生に教わることができる子供は幸せだろうな、と感じました。東京マラソン2017のチャリティ寄付先としてもTFJを選択できるようですよ!
認定NPO法人 Teach For Japan  http://teachforjapan.org/