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誰ひとり取り残さない災害時避難(一般質問)

「誰ひとり取り残さない災害時避難」。
9月定例会の一般質問はそのようなテーマで、障がいをお持ちの方やペットを飼われている方など、避難時に苦慮する方の対応を質問しました。

①災害時要援護者名簿の収集
災害時の避難に支援が必要な方の名簿については以前から集めているのですが、希望制であるため周知や手間などの問題もあり、質問の中でも改めてある程度の数で頭打ちに近い状態になってしまっていることが確認されました。
高齢者、障がい者などの方が逃げ遅れたり、必要な支援が行き届かない恐れがあり、行政も議会も悩ましい問題として認識していました。
同様の悩みは全国的にありましたが、最近では情報の扱いなど関連条例を定めた上で、基準を設けて「名簿登録を原則として、拒否した場合だけ名簿から除く」という「逆手上げ方式」と呼ばれるような集め方をする自治体もできました。
従来のやり方が行き詰っている以上、このような積極的な方法も必要ではないか、と提案しました。

②障がい者等が避難に迷う問題
災害時には障がい者等に対応するための避難所として、通常の避難所とは別に「福祉避難所」というものが設けられることになっています。
しかしながら、以前も一般質問で取り上げたのですが、「いったん通常の避難所に避難してから、必要と判断された場合に福祉避難所を開設」という流れになっているため、障がい者等の方にしてみれば非常に抵抗や不安のある流れになっています。
当事者の方からも、「通常の避難所には一時的にでもいけない」「避難していいのかわからない」といった声をいただいている問題です。
この問題は内閣府も課題としてとらえた結果、今年5月にガイドラインの改定を行い、「福祉避難所への直接避難」を期待する内容となり、これを踏まえて袖ケ浦市でもこの直接避難をすすめるべきと提案しました。

①②とも、検討して取り組み・調整を進めていくとの回答がありました。

③ペットの避難所対応
2019年の台風15号の際にも問題となったペットの避難所対応ですが、質問の中で「市民会館であれば市営球場のロッカールームを屋内ペット避難所として確保する」という回答がありました。
ようやく、正式な屋内ペット避難所が発表されたことになります。
(※地震など、天候に問題が無い場合は各避難所の軒先等で飼育しての避難になります)
ただ、避難所では体調を崩した方に別室を用意する必要などもあり、今のところ市民会館以外でペットの屋内避難スペースを用意することが難しい状況とのことでした。
球場のロッカールームだけですと1匹あたり2m×2mで見積もると15~20匹程度ということでキャパシティとして少ないのですが、洪水浸水区域や自宅に漏水がある等でなければ必ずしも避難所への避難が必要ということでもありませんので、自宅内や自家用車内の一時避難ということと合わせて、「どのような場合に避難所への避難が必要なのか、市として用意できるキャパシティも率直に示し、とるべき行動を予め市民に考えてもらう」ということも必要であると考え、市としても周知や避難想定を促すべきと提言しました。

 

(画像は2019年台風災害時のガウラTwitterより)

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保育、虐待対策、学校施設の安全~安心・安全な子育て、教育環境について(6月一般質問)

安心・安全な子育て、教育環境について

■保育施設の整備計画と保育認定の指数表について

ここ数年待機児童・入所待ち児童の問題がなかなか解消せず、今年4月の時点で入所待ち児童131人、国基準の待機児童が46人発生してしまっています。市としてもこれまでにない急ピッチで整備を進めており、来年4月までに200人以上の保育定員を確保する予定です。
しかしながら、これまでの開発のペースに加え新たなマンションや地区計画による100戸規模の開発、これまであまり開発されていなかった既存住宅地でもミニ開発が複数進行するなど、住宅供給のペースが上がる見込が強く、またコロナ禍と都市部の住宅相場が高止まりしていることから、本市のようなエリアへの需要が強くなっており、これまで以上に保育需要が高まるのではないかと考えられます。

こうした状況を踏まえ、元々あった保育施設の整備計画(令和2年度からの5年計画の中で、さらに整備する計画があった)を前倒しすべきではないかと提起し、「必要な方に保育が提供できるよう計画の前倒しも含めて検討する」との方針が出されました。

また、保育認定の算定の際には「同じ労働時間でも会社員より自営業(個人事業主など)のほうが点数が低く算定される」という指数表になっています。これは「自営業のほうが融通がきく」という理由によるものという回答がありましたが、自営業だから融通がきくとは限りません。代わりもききませんし…
いわゆる個人事業主、フリーランスなどの形態で働く方もここに分類されてしまうものであり、近年は会社員以外にも多様な働き方があり、一概に自営業だから融通がきく、子どもを見ながらでも仕事ができる、というものではないことから指数表が現代に合っていないのではないかと質問し、見直しの検討をするとのことでした。

■虐待の防止に向けて

「袖ケ浦市での昨年度の児童虐待相談件数は180件、一昨年度のほぼ倍」という状況が今回の一般質問の中で明らかになりました。全国的な傾向ですが、コロナ禍で家にいる時間が多くなったことが影響していると思われます。
この2,3年だけでも、いくつかの自治体で痛ましい児童虐待のニュースを見かけたことは、皆様も記憶に新しいことと思います。
隣の市原市においても、昨年1月に生後10か月の子供に親が食事を与えず、死亡したという事件がありました。その後、市原市では対策強化として部署を「子ども家庭総合支援課」に格上げして大幅な人員強化と様々な施策を新たに実施しています。

この部署は「子ども家庭総合支援拠点」という新たな国の制度に沿ったもので、専門の資格を持った人員の配置をしつつ、児童相談所の手前で市町村として各所と連携しながら対応するものです。これについて袖ケ浦市としても、「早期設置を目指す」ということが明言されました。

■学校施設の老朽化

今年4月、北九州市の学校でバスケットゴールをハンドル操作したところゴールが落下、生徒の左目上部にけがを負うという事故が発生しました。原因については、鉄製部品の溶接部の劣化とのことです。また、同月、宮城県では木製の防球ネットが老朽化で倒れ、児童1人が死亡、もう一人もけがを負うという痛ましい事故が発生しました。

これについて袖ケ浦市での管理体制を質問したところ、建築物は法定点検が行われ、遊具については専門業者による点検が行われており、それ以外のものは教職員による目視・触診による点検が毎月行われているとのことでした。
前述の事故が発生してしまったバスケットゴールや防球ネット(あとは国旗ポールなど)といったものは建築物でも遊具でもないため、教職員の点検のみ行われているという状況です。

しかし、教職員の方は子どもと向き合うのが本来の仕事であり、設備点検は本来業務はありません。実は、前述の事故2件とも先生による点検は行われていました。
劣化状況を素人判断で的確に把握するのは限界があり、専門業者による点検や落下防止チェーンをつけるなど安全対策の強化が必要ではないかと訴えました。
実際に今回の事故を受けて市内小中学校+中川幼稚園で緊急点検を行ったところ、計3件で再点検を建築業者などの立ち会いで実施し、撤去・修繕となりました。

今後学校から同様の報告があった場合に、必要に応じて専門的な点検を行っていくとのことでした。
私としては、その判断の境も結局難しいため、毎年とまではいいませんが定期的な専門業者点検が必要ではないかと考えています。

 

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陳情ー君津での廃棄物最終処分場漏水問題

6月議会で上げられた陳情のうち、「君津にある産業廃棄物最終処分場が過去(第Ⅰ期)に起こした漏水事故に関して、掘り起こし等による原因究明と抜本的解決の実施を指導するよう、千葉県に対する意見書提出を求める」というものについて議会内で意見が分かれました。

この問題は経緯や状況を説明すると非常に長くなってしまうのでこのブログではおおよその流れだけ説明しますが、千葉県のHPに過去の指導内容についてある程度記載されています。
新井総合施設(株)(管理型最終処分場)への指導について/千葉県 https://www.pref.chiba.lg.jp/haishi/press/2011/saisyuusyobunjyou/araisougousisetu3.html

非常にざっくりと言うと、
・事業者が第Ⅰ期処分場に廃棄物を埋め立てていた際、平成24年に廃棄物埋め立て場所からの内部保有水が漏洩していることが判明

・千葉県から以下の指導が出る。
①具体的な流出経路の特定、漏水の他の要因の検討、改善策の効果の確認など、より詳細な調査を実施すること。
②改善策の効果が確認できるまで、産業廃棄物等の受け入れをしないこと。
※環境基準を超えるような重金属は検出されず、周辺へ影響はないと思われる状況。

事業者が揚水井戸や排水管の設置など保有水の水位を下げるための対策を行うも、現在に至るまで保有水の水位がなかなか下がらない

という状況です。

現時点として有害物質の漏洩などがある状態ではないのですが、保有水の滞留を放置することで、将来的に大雨等により漏水した際に有害物質も漏洩することが懸念されています。
この場所は小櫃川水系の上流部にあたり、袖ケ浦市も全くの他人事ではない立地となっていることから、本市議会にも陳情として上げられました。

このような状況について、立地している君津市も千葉県に対して
「第1期処分場の問題が発生してから8年が経過している状況において、未だ事業者が行っている改善対策の効果が見られていないことから、新たな抜本的な改善対策を早期に実施するよう、県が事業者に対し指導すること。」
という要望を出しています。

さて、ここまでの経緯を踏まえて私も当初賛成(採択)でいいのではないかと考えましたが、「掘り起こし」まで求めるのは現実的に(コスト的に)困難ではないか、今後も責任を果たしてもらうべき事業者を無理に潰してしまうような要望は本末転倒ではないか、という議論を経て、趣旨採択(陳情の含意は理解できるが、ただちに願意を実現することは困難である)に賛成としました。

当面続く問題ですので、周辺議会や県・県議会とも連携しながら注視して行きたいと思います。

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廃マンションを防げ!マンション管理対策(3月一般質問②)

3月一般質問の2つ目のテーマは、「マンション管理対策」でした。

「袖ケ浦なんてほとんどマンションないから関係ないだろう」
「自分はマンション住まいじゃないし…」
と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、マンションが管理不全に陥って困るのは居住者だけでなく周辺住民の方も影響があります。
長浦駅付近の廃ビルをイメージしていただくとわかりやすいと思いますが、廃墟化したビル・マンションは周辺に部材が落下・飛来するなどして事故につながりかねず大変危険です。
景観的にも当然悪く、エリアの価値も下がってしまいます。

マンションは私有財産なので基本的には住民自ら(管理組合)で管理することになるのですが、管理に失敗し、廃墟化するマンションが実際に他自治体で出始めています。

先日管理状況を聞いた県内の某マンションでも、定期借地権に伴う解体が迫っているにもかかわらず積立金が貯まっておらず、今後のトラブルが目に見える状況でした。

マンション管理を適正にするための法律(通称「マンション管理適正化法」という法律)もあるのですが、これまでは「行政は相談されたら情報提供などをする」という極めて受動的な文言が入っているのみでした。
しかし、昨年度の法改正により「行政がマンション管理に積極的に関与すべし」という趣旨の内容に変更され、行政の立場が大きく変わりました。

さて、袖ケ浦はマンションがほとんどないため、行政のマンション管理対策の施策が皆無の状態です。
都内でマンション管理の仕事に携わり、日々行政とのやり取りをしていた身としては本当に驚いたのですがゼロなんです。
ある程度致し方ないとは思いますが…

都内であればマンションが建つような立地なら老朽化しても更地にした後に大金を出してでも買いたい企業や、デベロッパーが建て替えを手伝ってその後の収益につなげるモデルも期待できますが、非都市部ではそういったことがあまり期待できないため、廃マンション化は住民自らの手で防がねばなりません。
そのためには、適正な管理がされているかどうかが重要です。

一般質問の中ではこのマンション管理適正化法改正への対応を聞いたところ、「マンション管理の適正化に向けて、計画策定を含めた施策を検討していく」という前向きな回答が返ってきました。

一方で、万が一廃マンション化した場合、行政代執行(所有者に代わって行政が対応する)による解体等もありうるということで、まずは所有者に費用請求という形になるものの、数十人以上への請求業務だけでも大変ですし、かなりの確率で取り切れない=税金で補填、ということになります。

こうした事態にならないよう、マンションが少ないからといって油断せず適正な管理がされるように行政も促していく必要があります。

 

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コロナ禍での孤独・孤立化に対策を!ー3月議会一般質問

県知事選などもあり気がついたらブログを全然更新できていませんでした・・・反省。
TwitterやFBページでは割とこまめに発信を行っていますので、ぜひそちらもご覧ください。

さて、3月議会での一般質問一つ目のテーマは「孤独・孤立対策」。

新型コロナの影響により人との接触が制限され、各種施設の利用制限や行事の中止という状況で、致し方ないとはいえ孤独・孤立化の悪影響が懸念されます。

昨年10月に筑波大学の松島みどり教授が行った調査によると、調査回答があった1歳未満の乳児の母親2,132人のうち、約24%に産後鬱の可能性があるということが判明したそうです。
通常の産後鬱の発症リスクは10%程度とされており、コロナ禍においてリスクが高まっているおそれがあるという結果です。
以前の一般質問でも産後鬱の問題を取り上げましたが、妊産婦の最も多い死因は自殺であるという厚生労働省の調査結果もあり、深刻な問題です。

高齢者についても、今年元旦の時事通信社の報道によると、同社が都道府県庁所在市と政令指定都市に調査を行った結果、要介護認定の区分変更申請や新規申請件数が2019年度実績と比べ、緊急事態宣言解除後に急激に増加したほか、9月、10月には前年同月比2割超の申請増があったとのことでした。

諸外国も含め、様々な研究の結果、孤独、孤立がもたらす身体、精神への影響として、死亡リスクが26%増、冠動脈疾患発症リスクが29%増、脳卒中リスク32%増、2型糖尿病発症の予測因子、認知症発症確率が1.64倍、鬱病発症リスク上昇につながるなど、影響の可能性が示され、そしてそれらは社会保障費の圧迫につながり、イギリスの試算では、同国年間約4.7兆円の損失につながっているという試算がされました。
イギリスでは、そうした背景から2018年に世界で初めて孤独担当大臣を任命し、様々な施策を展開しています。

日本政府でも、つい先月に孤独、孤立対策を担当する大臣を定めるとともに、孤独・孤立対策室を設けました。
感染症対策ももちろん重要ですが、孤独、孤立のよる悪影響も対策を打たねばならない状況であり、特に影響が懸念される層への対応として、一項目め、乳幼児の親に対する対応、二項目め、高齢者に対する対応について質問。

乳幼児の親向けとして入場制限をしながらこども館を開館しているほか、オンライン子育て相談窓口を開設しているとの答弁でしたが、実績を確認したところ昨年6月~10月は1件もなく、今年1月25日からの再開後に1件という状況でした。
経験したことのない状況下での急遽の施策ということで多少の失敗も仕方ないとは思いますが、やはりメールでの予約制としていることや、もうすこし緩い企画を入り口にするなどしないと利用しづらいのではないかな、と感じました。

高齢者向けとしては、要援護高齢者の実態把握のための訪問など各種相談や見守り事業等は、コロナ禍においても継続して実施している状況でした。
しかしながら、介護予防事業である袖ケ浦いきいき百歳体操の再開などについて「相談にのる」「要望があった場合には保健師が活動場所伺って感染症対策など指導助言する」とやや受動的な答弁でしたので、積極的な孤独・孤立対策の観点を持ってほしいと申し添えました。

また、高齢者に関しては比較的早期にワクチン接種が進むため、今後緊急事態宣言が再度発出されるような事態となっても、一律に活動を制限しなくてもよいのではないか、孤独・孤立化による弊害のほうが大きくなってしまうのではないか、という観点からの質問もしました。
市としては当然現時点では「慎重に検討する」というくらいの答弁しかできないわけですが、ぜひ柔軟に対応していっていただきたいと思います。

感染予防と孤独・孤立対策、この両立というのは非常に難しいところではありますが、両方とも人の命、市民の命を守る施策として重要なことです。

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新庁舎建設凍結の発議案もー12月定例会閉会

18日で12月定例会も閉会し、多くの施設の指定管理者更新(一部変更)議案を含む市からの提出議案は全て可決されました。

そんな中、特別委員会の設置と新庁舎建設凍結の発議案が議員提案で出されました。

特別委員会の設置
常設の委員会の他にテーマを絞って設ける特別委員会ですが、今回2つ設置されることとなりました。
一つは慣例的に毎回設置されている「環境災害対策特別委員会」(名前の通り、環境や災害対応などの課題に対応します)。
もう一つは、内輪の要素が強いですが、議会のICT化を進める「議会ICT推進特別委員会」です。
現状の議会はアナログな部分がまだ多く残っていますので、ICTを用いて効率化・活性化を図っていきます。
そして、私はこの委員会の委員長に選ばれましたので、積極的に進めていきたいと思います。

②新庁舎建設凍結の発議案
共産党の2名(篠崎・砺波議員)と吉岡議員の3名から、新庁舎建設事業を凍結すべきとの発議案が出されました。
これは、主旨を要約すると「コロナ禍で社会の経済状況、家計が悪化している。多くの自治体が財政悪化を見込んでおり、このような状況下での新庁舎建設事業は新型コロナウイルス感染症について一定の終息目途が立つまで凍結すべき」というものです。

一旦新庁舎云々は抜きにして、市の施策全体として見れば私も現在はコロナ対策を最優先すべきであると思いますし、今後財政悪化が見込まれる中で今まで以上に事業の精査が必要であろうと思います。

しかしながら、新庁舎建設事業は耐震不足が発覚している現在の市庁舎について、防災拠点として機能しなくなるリスクを避けるための決して不要不急ではない事業ですし、そもそもコロナ禍の前から少子高齢化の影響などで財政見通しが決して明るくない前提で無駄のないように計画してきたものです。
ですので、凍結したところで大きく費用を減らせるような計画変更は現実的ではありません。
また、地方債やこれまで積み立てた基金を中心に使うため、凍結しても今コロナ対策として使えるようなお金は出てきません
長期的に見ても、なるべく一般事業への影響がでないよう平準化されています。
加えて、既に着工が迫っていますのでこの時点で凍結すれば損害賠償リスクも負いかねません。

質疑の中でも、熊本地震で耐震強度が足りていない複数の市庁舎で被害が出ており、ひどいところでは建物が使えなくなった結果、使えるPCが2台、電話が1回線のみというような状態になってしまった実例が紹介されたり、凍結して次に具体的にどうするのか、といった指摘がされたりしました。

現在の計画に過剰や無駄があるといった具体的な指摘を伴うものであるならばともかく、市民の命を守る拠点となる施設ですので、財政的な負担を抑えるという観点は持ちつつも、簡単に止めてはならない事業であると考えます。
(もちろん、同時に市民に丁寧に説明しながら進めることも重要です。)

以上のことから事業凍結に反対し、議会としても賛成4名、反対17名で否決となりました。

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コロナ禍も踏まえた教育環境(一般質問)②

さて、前回の続きです。

【②コミュニティスクールの検討状況】

コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となる「地域とともにある学校」への転換を図るための仕組みで、平成16年から制度化された後、平成29年の法改正で、全ての公立学校がコミュニティ・スクールになることを目指し、学校運営協議会の設置が努力義務化されました。

参考リンク:コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度):文部科学省 –

保護者・地域住民等とビジョンを共有することで学校運営への理解の深まりや、子どもたちの学びの広がりといったことが期待されています。

コロナ禍という状況の中において今年度は議論が進めにくい状況であるとは思いますが、コロナ禍で学校運営が大変な状況となったからこそ、今後地域で学校運営を共に行っていくことの意義を考える重要性は高まったと思います。

実はこの制度千葉県では馴染みが薄いですが、令和2年7月の調査では全国の公立小中学校等の導入率は30.7%となっています。県内では7.3%とのことで、千葉県が平均よりかなり導入率が低いという状況です。(教育委員会としても、理由はよくわからないとのことですが…)

市では現在「学校評議員制度&学校支援ボランティア」という形で地域との関わりを持とうとしていますが、コミュニティスクール(学校運営協議会)の仕組みの方がより具体的に権限を持つことで、地域の連携・協働体制が組織的・継続的に確立され、「地域とともにある学校づくり」や「課題解決に向けた取組」を効果的に進めることができる、と言われています。

ただ、私としてはコミュニティスクール(≒学校運営協議会)方式が絶対に良いと言うつもりはありません。これまでの地域との関わりや事情があるため、最適解とは限らないからです。

しかし、市・学校・教育委員会側だけでこの結論を出すのはおかしいのではないかとも考えています。
私の周りでも、コミュニティスクールのような仕組みで学校運営をサポートしたいという声を聞くことがあります。
どういう結論を出すにしても、保護者や地域の方たちと共にこれからの学校運営を考えるプロセスを経なければ、真に「地域とともにある学校」は築けないでしょう。

 

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コロナ禍も踏まえた教育環境(一般質問)①

3月の一斉休校から多大な影響を受けている教育環境。 今回の一般質問では、そのようなコロナ禍での教育環境についての質問を行いました。

【①新学習指導要領の対応状況】

ただでさえ大変だった今年の学校ですが、実はちょうど10年程度に一度改定するカリキュラム「学習指導要領」が改訂され、今年度に小学校、来年度に中学校で完全実施されるというタイミングでした。

有名なのは「プログラミング教育」や「外国語教育」といった部分の話ですが、その他にも多くの分野での見直しや、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の重視など内容が大きく変わりました。

これが重なってしまった教育環境の状況について質問しましたが、数年前から移行に備えてしっかりと準備してきた成果で新学習指導要領の内容にも対応できていること、夏休み・秋休み・冬休みの短縮や行事の削減などによって時数の確保をしたことなで進度も概ね年度内に戻る見込みであること等の答弁がありました。

また、今年度中にタブレット端末が確保される予定ですが、ICTインストラクターは現在市に1名のみの体制。来年4月からの活用開始に向けて方針を聞いたところ、体制強化を検討しているとのことでした。

しかしながらまだ感染状況は油断できないことから、今後の休校の可能性や対応についても質問。 ちょうど一般質問の直前となる12月3日付にて文部科学省から通達があり、「特に小・中学校は、地域一斉の臨時休業は基本的に避けるべき」「『感染者が発生したらまず臨時休業する』という対応を見直し、臨時休業の必要性を保健所と相談の上、真に必要な場合に限って行う」と明記され、大規模・長期の休校の可能性はかなり低いこととなりました。 (ただし、それでも長期間の休校をせざるを得なくなった場合には、次学年以降に移して教育課程を編成することも検討することになります。)

(その他のやり取り抜粋)

Q.例年に比べ学力の開きや精神面での問題などの状況はどうか。

A.学校としても定着状況を見て学力の差を縮めるよう努力したほか、県から学習サポーターが追加措置され、既に市内全小学校に配置済みです。また、市雇用の基礎学力向上支援員等も活用し、学習支援を行っております。精神面では、スクールカウンセラーや心の相談員による面談、教育相談週間、アンケートの実施をするなど細心の注意を払い児童生徒の状況把握に努めています。

Q.長期休校中、虐待等の見守りが必要な児童への対応はどうだったか。また現在の体制は。

A.電話や家庭訪問の回数を増やすなど、心配な児童生徒の状況をきめ細かく把握できるよう努めました。また、学校から児童生徒へ、「24時間子供SOSダイヤル」などの相談窓口を広く周知し、子供が自らSOSを出すことができるよう指導しています。特に、学校再開時には、連絡のない欠席者や理由不明により連続して欠席する者について、把握し、安全を確認するよう学校へ指示し、必要に応じて児童相談所や市子育て支援課等、児童虐待担当機関と連携しました。

**後編、「コミュニティスクールの検討状況」は次回に続きます**

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新しい議会の構成が決まりました!

今日は議長や各委員会を決める臨時会でした。

まず、人が入れ替わったので会派の構成が大きく変わっています。

私は、画像の通り最大会派の一員となりました。

さて、本日の一番大きな役職決めである議長については佐藤麗子議員、副議長は在原直樹議員となりました。
ちなみに、2代連続の女性議長となります。
袖ケ浦市議会は本当にそのあたりはフラットです。

各常任委員会も決まり、私は総務企画常任委員会の副委員長となりました。
各委員会の正副委員長は以下の通りです。

【総務企画常任委員会】
委員長:笹生猛 議員
副委員長:根本駿輔

【文教福祉常任委員会】
委員長:山下信司 議員
副委員長:木村淑子 議員

【建設経済常任委員会】
委員長:村田稔 議員
副委員長:伊藤聡 議員

【議会運営委員会】
委員長:小国勇 議員
副委員長:山口進 議員

【議会広報特別委員会】
委員長:砺波久子 議員
副委員長:山口進 議員
※私も一委員として入っています。

体制も決まり、これで新たな市議会も本格的に始動していきます!

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交通事故の防止に向けてー子どもの事故予防議連 勉強会・総会

昨日は「子どもの事故予防議連」の勉強会と設立から1年を迎えた総会(オンライン)が行われました。

勉強会では、上西一美先生(一般社団法人日本事故防止推進機構理事長)を講師に迎え、子どもに関する交通事故について学びました。

実際の事故のドラレコ映像を見せていただきましたが、子どもの危険感受性は低い、だから運転者側が気をつけなければいけないとういことがよくわかりました。

私も以前保育園等の周りにキッズゾーンを設けて注意喚起を促すべきと訴えましたが、引き続き行政サイドでできることを進めていきたいと思います。