先日書いた長寿祝い金見直しの件について、新聞記事も出たので改めて補足します。
参考記事:長寿祝い金削減案否決 「唐突」「市民の声聞くべき」と袖ケ浦市議会 [千葉県]:朝日新聞 https://digital.asahi.com/articles/AST3T44F5T3TUDCB001M.html
この議案については、私は賛成に回ったものの10対11で否決になるという結果になったわけですが、率直に言って非常に悔しい思いです。
この議案により削減した財源を移動支援施策の増強費用の一部に充てることなどを市としては考えていたのですが、こうなると施策を進めるにあたり財源面でより慎重に進めなければならなくなります。
議案に反対された方が一方で移動支援施策等の充実を求めているのを見ると、正直、矛盾を感じざるを得ません。
私たちの会派でも周知期間として施行を先延ばしにする修正案を出してはどうか、という話を本当にギリギリまでしたものの、少しでも早く他の効果的な施策の充実にあててほしいという結論に至りました。
言ってしまえばバラマキ施策と呼ばれるような類の施策であると思いますので、より効果的な施策に振り替えていくのは時代の必然です。
記事中でも紹介されているように、近隣自治体でも99歳以下を対象にしているのは本市のみです。 限られた財源の中、どう使うのが高齢者の方にとって効果的な施策なのかを本気で考えた末の結論でした。
参考までに、本会議での私の賛成討論を載せておきます。
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袖ケ浦市長寿祝金条例の一部を改正する条例の制定について に対して、賛成の討論をいたします。
本事業は高齢者の福祉増進を掲げてはいますが、もともと総合計画上に位置付けがある事業ではなく、他の高齢者福祉に関する事業に比べ、根拠、目的や効果が曖昧と考えます。 近隣市と比べても99歳未満を対象にしているのは本市のみ、事業自体近年廃止した自治体もある中手厚い状況になっており、またおめでたく喜ばしいことではありますが、平均寿命が伸びて88歳に達する方も珍しく無くなっている現在、事業費総額も大きくなりつつあります。
税収が増えていると言っても老人福祉費だけで見てもこの5年で約2億円増えており、引き続き余裕のない財政状況の中、今まで以上に「何を実施し、何を実施しないか」という視点が重要です。
このような状況下、単に高齢者福祉施策を縮小するということではなく、高齢者に必要な他のより効果や目的が明瞭な事業を持続可能なものにするという市執行部の考えは理解できるものです。
会派での議論の際にも、周知も兼ねて先延ばしにするという案も出ましたが、先延ばしにすれば、その間他の高齢者福祉施策の充実を検討する中で、財源面でより慎重にならざるを得ず、本案が可決されることで、少しでも早く高齢者施策改善の一助にしてして欲しいという思いがあります。
特に委員会での答弁でもありました高齢者から要望の多い移動支援施策をはじめ生活支援の速やかなる充実を期待し、また高齢者に敬意を示すための代替案及び変更について丁寧な周知を求めつつ、本議案に賛成いたします。