3月の一斉休校から多大な影響を受けている教育環境。 今回の一般質問では、そのようなコロナ禍での教育環境についての質問を行いました。
【①新学習指導要領の対応状況】
ただでさえ大変だった今年の学校ですが、実はちょうど10年程度に一度改定するカリキュラム「学習指導要領」が改訂され、今年度に小学校、来年度に中学校で完全実施されるというタイミングでした。
有名なのは「プログラミング教育」や「外国語教育」といった部分の話ですが、その他にも多くの分野での見直しや、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の重視など内容が大きく変わりました。
これが重なってしまった教育環境の状況について質問しましたが、数年前から移行に備えてしっかりと準備してきた成果で新学習指導要領の内容にも対応できていること、夏休み・秋休み・冬休みの短縮や行事の削減などによって時数の確保をしたことなで進度も概ね年度内に戻る見込みであること等の答弁がありました。
また、今年度中にタブレット端末が確保される予定ですが、ICTインストラクターは現在市に1名のみの体制。来年4月からの活用開始に向けて方針を聞いたところ、体制強化を検討しているとのことでした。
しかしながらまだ感染状況は油断できないことから、今後の休校の可能性や対応についても質問。 ちょうど一般質問の直前となる12月3日付にて文部科学省から通達があり、「特に小・中学校は、地域一斉の臨時休業は基本的に避けるべき」「『感染者が発生したらまず臨時休業する』という対応を見直し、臨時休業の必要性を保健所と相談の上、真に必要な場合に限って行う」と明記され、大規模・長期の休校の可能性はかなり低いこととなりました。 (ただし、それでも長期間の休校をせざるを得なくなった場合には、次学年以降に移して教育課程を編成することも検討することになります。)
(その他のやり取り抜粋)
Q.例年に比べ学力の開きや精神面での問題などの状況はどうか。
A.学校としても定着状況を見て学力の差を縮めるよう努力したほか、県から学習サポーターが追加措置され、既に市内全小学校に配置済みです。また、市雇用の基礎学力向上支援員等も活用し、学習支援を行っております。精神面では、スクールカウンセラーや心の相談員による面談、教育相談週間、アンケートの実施をするなど細心の注意を払い児童生徒の状況把握に努めています。
Q.長期休校中、虐待等の見守りが必要な児童への対応はどうだったか。また現在の体制は。
A.電話や家庭訪問の回数を増やすなど、心配な児童生徒の状況をきめ細かく把握できるよう努めました。また、学校から児童生徒へ、「24時間子供SOSダイヤル」などの相談窓口を広く周知し、子供が自らSOSを出すことができるよう指導しています。特に、学校再開時には、連絡のない欠席者や理由不明により連続して欠席する者について、把握し、安全を確認するよう学校へ指示し、必要に応じて児童相談所や市子育て支援課等、児童虐待担当機関と連携しました。
**後編、「コミュニティスクールの検討状況」は次回に続きます**